■抜け毛・髪のぱさつき
髪の毛=血余(ちあまり・けつよ)と呼ばれていて、髪のぱさつきは、身体を巡る血の質や量、流れが健康であるかどうかのバロメーターでもあります。血行が良くなれば、髪の毛は艶とハリが出てきます。東洋医学でいう血(けつ)は西洋医学の血液と似たものを差しますが、血液に運ばれる栄養のようなものとも定義されます。血はその役割としては栄養分として、体に潤いを与えたり、各臓器が働くための栄養、老廃物の回収も行っています。血が不足すると、肌が乾燥したり、内臓の動きが悪くなってしまったり、精神面では不安感を感じやすくなったりします。髪の毛の変化としては、コシのない弱々しい髪の毛しか生えなかったり、乾燥に弱くなりパサつきます。血の循環が上手く行かないと、毛細血管に栄養が届かず、髪が抜けるなどの症状が出てきます。原因が血だけの問題ではなく、血を溜める肝や造る脾胃の不調であることも考えられますので、全身のエネルギーラインを刺激した方が効果を発揮するものです。
血を守るための日ごろの養生には以下のようなものがありますので、参考にしてください。
血を補う食べ物・・・黒ごま、くるみ、ひじき、ほうれん草、いちじく、牡蠣など
血の循環を助ける食べ物・・・紅花、とうがらし、あずき、たまねぎ、らっきょう、酢など
血に良い習慣・・・骨盤周りの血行を良くする体操、半身浴、早寝、体を温めるなど
血によくないもの・・・冷え、ストレス、過労、偏食少食、朝食抜きなど
髪は、植物に例えるなら、葉に相当します。葉の色も悪く、枯れていたり、花が咲かなかったり。そんなとき、どれだけ葉っぱに栄養を与えても、改善はされません。元気のない葉の問題は、「根」にあります。根の部分に栄養を与えたり、潤いを与えたり、健康にしていくことで、葉はいきいきと美しくよみがえっていくのです。
髪に問題があるなら、「頭皮」を健康にしていくことで、髪のトラブルが改善されていきます。頭皮には、毛細血管が張りめぐらされています。その血管の太さは、髪の毛の約10分の1しかありません。ですから血液がドロドロであれば、すぐに栄養がめぐらなくなります。とくに頭頂部はもっとも血液が届きにくいところ。すぐにとどこおりがちになってしまう頭皮の血のめぐり。頭皮の血行が悪くなると、白髪や抜け毛の原因になってしまいますので、筋肉をよく揉みほぐしながら、ツボも刺激するようにしましょう。
心臓から頭部へ血液を送るのも、ひと苦労です。重力の抵抗を受けるため、心臓のポンプ力が弱いと、十分な血液が頭部に届きません。首や肩のこり、眼精疲労など。途中の筋肉がカタくなっていても、血管が細くなって、血液の流れが悪くなります。タイ伝統医学による施術法では、全身にアプローチしますので、やはり、自宅で行うセルフマッサージとは異なります。 |